なおび幼稚園 園庭植栽竣工 平成25年3月15日
東京都小平市、なおび幼稚園の50周年記念植栽工事が昨日完了しました。
これまではなかった園舎際の木々が、室内に枝影を落とし、たくさんの生き物を呼び集め、日々の営みを豊かに彩ってくれることでしょう。
春の到来を待つ園舎際の雑木たち。これからこの幼稚園は、木々と共に時を重ねていきます。
木立が点在し、起伏があり、そして流れや池のあるこの園庭で、園児の暮らしがあります。運動会もこの園庭で、木々の下をくぐるように行われることになります。
幼稚園では園児みんなで毎日ぞうきんがけします。みんな楽しそうに、一生懸命ぞうきんをかけます。
ここでは先生たちが毎朝毎夕に、広い園舎を隅々まで心を込めてぞうきんがけをしています。
子供たちはそれを見ています。そして真似します。単に形ばかり真似するのではなく、大人の心まで真似するのです。
子供は大人の鏡とは、よく言ったものです。なおび幼稚園の先生たちが心を込めて毎日ぞうきんがけしているから、子供もみんな、心を込めて楽しくぞうきんをかけるのです。
これが、先生方は普段モップを使って掃除していたら、子供は決して心こめてぞうきんがけなどしないでしょう。掃除を楽しまないでしょう。
雑巾をもって床にかがんで心こめて掃除することの大切さ、 とても大切なこと、はいつくばって掃除することで、心もきれいになるのでしょう。
ピアノを弾くのは園長先生。幼稚園の子供たちの唄の上手さにはいつも驚かされます。
園長先生の想いと情熱が周囲の人の心を動かし、それが子供達にも伝わって素晴らしい幼稚園の雰囲気が生まれます。
そしてその中で子供たちが本当の意味で心身ともに健康に育っていくようです。
日々、子供たちの元気な声を聴きながらの造園工事が今日終了しました。
私たちの仕事はいつも一期一会です。だからこそ、工事の終わりはいつも一抹の寂しさを感じます。
感動ばかりの今回の仕事では、竣工の寂しさもひとしお大きく、社員たちの目にも涙が光ります。
震災を経験しながらも、将来の子供たちのために何一つ変えられない、目先のことしか見えない愚かな政治経済指導者ばかりのどうにもならない日本にも、この子たちとの心と心の確かなやり取りを積み重ねながら、本当に大切なことを伝え続けるこんな幼稚園があるのです。
こうした素晴らしい子供たちの命のため、こんなどうしようもなく品格をなくした国を、本当の意味でよくするように、もっともっと頑張らないといけない、そんな情熱が沸き起こり、体も心も熱くなります。
自分たちにできることは小さなもので、一歩ずつですが、確かに歩んでいきたいと思います。
園児皆で植えた1000本の苗木。これらが未来の環境を作ります。
本当は、私たちの社会も、目先のことばかりでなく、子供たちの未来、その後の永遠の未来に続く本当の豊かさへと繋げていかないといけません。
みんなで植えた木々、未来の街を豊かにしてくれる確かな財産、そして子供たちの心にも豊かな木々の命が宿りました。
植樹祭の後、園長先生からこんなメールをいただきました。
だらしない社会がこの素晴らしい子供の心をつぶすことがありませんように。 大人は子供の鏡です。それを胸に、これからも信念を持って、よい未来を切り開くべく、いのちを燃やし尽くしたいと思います。
なおび幼稚園の皆様、そして忙しい中、この工事のために尽力くださいました東京都府中市の藤倉造園設計事務所、埼玉県寄居市の㈱中央園芸、千葉の文造園事務所の皆様、
植樹祭のために多大なご協力を賜りました進和学園どんぐりグループの皆様、他、植樹祭に参加くださいました多くの方に心より御礼申し上げます。