千葉県鴨川市T氏邸の庭、完成 平成23年6月22日
久々の晴天、4月初旬にかかり始めた千葉県鴨川市、Tさんの庭が本日完成しました。
完成直後の玄関前の表情。素晴らしいロケーションだからこそ、その良さを美しい住環境つくりに取り込むような造園設計が大切です。
良い佇まいが生まれました。
玄関アプローチ、足元の表情。階段の蹴上には、地元南房総でかつて切り出していた房州石の古材を用いました。シダなどの下草は敷地に隣接する森の中から採取し、植え付けました。
玄関アプローチの先、玄関扉の内側にはこの光景。Tさんご夫妻の並々ならぬセンスと気品を感じる空間です。
玄関ポーチ脇、雨樋の水を受ける水鉢周辺の造形。
こじんまりと美しく、潤い豊かに景色をまとめました。
駐車スペース側からみた家屋の表情。どっしりと積んだ石積みと柔らかな雑木のボリュームが豊かな空間を造ってくれました。
駐車スペース脇の景。
石積み下の小道から見上げた家屋の表情。
我ながら、、見とれてしまうほど、、、とてもよい景色です。
家屋勝手口側から見下ろす。近景のまばらな雑木の幹が、遠景の山並みの景を引き立てています。
石垣沿いの小道、この土地に新たな心地よい景色が誕生しました。
これから何十年、あるいはもっと長い間、この景色がここを訪れる人たちを和ましてくれたら、と思います。
そして、この庭造りの締めくくりは、Tさんこと、お施主であるジャーナリスト高野孟氏の表札の取り付けです。
表札の文字はTさん直筆で、殷文字で「孟」という字体が表現されています。子供が万歳しているようなユーモラスな表札が、RCの門柱に収まりました。
完成後、表札の前で記念撮影です。隠れミーハーの私が、Tさんこと高野孟氏にお願いして、一緒に写真を撮らせていただきました。
Tさんに庭造りのご依頼いただいたのは昨年の春ですので、1年越しの庭の完成ということになります。。工事着工まで大変長い間お待たせした上に、工事期間中もいろいろな事情でずいぶんと中断させていただきました。
当社の震災復興支援活動と重なったこともあり、長い時は1カ月近くも造園工事を中断していたのにも関わらず、Tさんご夫妻はいつも快く、私たちにとても温かな御心遣いを下さいました。
そんなTさんご夫妻のとても温かでおおらかなお心に打たれ、感動し、そのおかげで私たちは最後まで集中力を切らすことなく、最高の造園ができたと思います。
感謝の思いが今も続きます。こうした尊敬すべきお客様方々のおかげで、私たちは成長させていただける気がします。
今後、この庭は周囲の自然に同化してゆくことでしょう。その過程を見届ける楽しみ、造園は本当に楽しみ溢れる仕事です。
お施主様、長い間本当にありがとうございました。今後とも末長く、よろしくお願いいたします。