千葉県船橋市の庭 施工2年目の手入れ 平成23年5月4日
昨年の2月に竣工した千葉県船橋市Mさんの庭が、竣工後2度目の春を迎えました。
手入れ後の主庭の様子です。昨年に比べて随分と緑が深まりました。手塩にかけて庭の面倒を見てくださるお施主の愛情が庭に現れているようです。
主庭と呼ぶにはあまりにも狭く、その幅は平均して約1.5m程度しかありません。
それでもこれだけの落ち着きある空間をつくることができるのが、庭造りの妙味というものでしょう。
狭いながらも雰囲気のある庭空間を生み出している理由の一つに、木塀を道路からセットバックして、塀を挟んで道路側にも植栽することで、塀の内側だけでなく、外側へと景色を繋げたことが功を奏したように思います。
狭いスペースながらも、塀を挟んで立体的な植栽空間が生まれました。
そして、西面の駐車場側の外観です。こちらも塀の外にわずかな植栽スペースを設けただけで、狭いスペースに潤いと奥行きを生みだしました。
それにしても、駐車場に落ちる木陰がありがたい季節になりました。
塀の内側の様子です。幅わずか1m余りしかない非常に狭いスペースですが、塀越しに張り出して植えた木々のおかげで、木漏れ日の下の心地よい小道になりました。
庭は狭くても、設計の工夫次第で十分に潤いのある、快適な空間をつくることができるのです。
むしろ、こうした狭く制約の大きな庭ほど、設計の善し悪しが如実に表れます。
3年後、そして5年後と、この庭もますます良い雰囲気へと育ってゆくことでしょう。育ってゆくこと、変化してゆく楽しみ、それも雑木の住空間造りの面白さの一つです。