杜のマンション 植栽終了 平成25年7月6日
千葉県八千代市、駅前のにぎやかな街角に新たに建てられた新築マンション。
その植栽が今日終了です。
道路に張り出すように、ボリューム溢れる木々を植えていきます。
マンションのオーナー、Aさんご夫婦は、「マンションの住人のためだけの緑ではなくて、街角の景色を潤すような、街のための緑を。」と、私たちに要望されました。
このマンションに住まれる方は、木々の間を抜けて各玄関に向かいます。彼らの日常を癒す風景の種を、私たちは撒くのです。
マンションエントランス正面の植栽。
そして、各玄関回廊前の植栽。
回廊前の植栽終了後。もともとここにあったようなさりげない木々の佇まいを作ります。
肩の力を抜いて・・、しかし気合い入れて・・心静かに・・作り過ぎず・・見せすぎず・・己を忘れて・・・、植栽のさりげなさは、そんなところがら生まれるように感じます。
賃貸マンションという性質上、ここに住まれる多くの方々にとって、ここは一時の住処なのでしょう。
しかし、例え一時と言えどもその時間は、人にとって一期一会の人生の大切な時間です。
ここの木々が、一時の住人方々に活力を与えることができ、そして心癒すものであってほしいとの願いこそ、オーナーのAさんと私たちとが共有する想いなのです。
北側に位置するこのわずかなスペースは、建築計画の段階では、全面的にコンクリートとなる予定だったと言います。
その計画にストップをかけて、こんな緑潤うスペースへと変更されたのが、オーナーのAさんご夫妻だったのです。
私たちはそんなAさんの想いを受けて、ほんの少しばかり手助けするのです。
私たちがどんなに木々の良さを、その街づくりに活かしたいと思っても、それを実現させてくれる方がいなければ決して、私たちの想いは形になってはいかないのです。
木々がもたらすたくさんの恩恵を、街の人たちにまで分け与えようとされるAさんのような方がもっともっと増えてくれば、私たちの街はどれほど安らかで潤うものになることでしょう。
植栽したばかりの木々ですが、緑はすべての無機質な風景を潤し、そして美しく見せてくれます。
温かなオーナーご夫妻やこの街に守られながら、この木々は成長し、そして年月とともにさらにこの街の環境を豊かなものとしてくれることでしょう。