庭造り

えどがわ森の保育園 (中間)検査 平成23年2月22日

 えどがわ森の保育園、開発に伴う最低限度の植栽工事が終了し、今日は役所による完成検査です。

 コンセプトは森の保育園ですので、6~8mの雑木を中心に植栽しています。
 まだ植栽したばかりの雑木の幹はこの大きな建物に比して細い印象がありますが、今後木々の成長とともに、自然樹木越しに垣間見える建物はさらに落ち着きを増してゆくことでしょう。

 保育園の西側、建物際に植栽した雑木木立の枝葉が夏の西日を緩和します。
 今は葉のない時期なので、窓を通して冬の日差しが燦々と室内に差し込んでいます。

 保育園のエントランス周辺。点在する植栽地に配した雑木の幹が奥の植栽地へとつながって、木々の成長とともにもともとあった森の中に佇む様相を見せてくれるでしょう。
 検査の後、これから更に中木や中低木を植えますが、低木はほとんど植えるつもりはありません。
こうしたスペースで低木のない緑地は、これまではあまり例がなかったと思いますが、これは緑化ではなく森つくりなので、林床部分はあえて自然の遷移に任せたいと思うのです。
 いずれこの地面は落ち葉で覆われて、そしてそこに実生の様々な低木や地被植物が侵入してきます。また、保育園の子供たちもここに何かを植えることでしょう。
 この森がどう育ってゆくか、楽しみです。

 道路際に配した緑化スペースには太い雑木の木立とすることで、敷地に遠近感が増幅されてゆったりした印象を感じさせてくれます。

江戸川大学の敷地境界となる、幅3mほどの緑地スペースは、シイやカシなどの常緑樹と、コナラやケヤキ、イヌシデやヤマモミジ、ヤマザクラなどの落葉雑木を密に混植して、この風土らしい常緑落葉混在の森をつくっていきます。
 

 そして、室内の快適性や潤いをもたらすために一番大切なのが、保育園南側建物際の植栽スペースです。幅1mほどありますので、高さのある雑木の植栽には十分なスペースです。
 このスペースの植栽はこれからです。
 建物際の植栽が最も大切なということ、しかし、植栽配置上最も大切な位置に、エアコンの室外機が置かれたりすることがよくあります。ここもそうでした・・・。
 環境改善のための植栽のポイントについて、建築サイドに対しても、今後はどんどん提案していかねばなりません。
 

 そして、中庭スペースの植栽もこれからの楽しみです。校庭は低く掘り下げられて、雨の際には泥んこ池となります。これが子供の遊び場になるという、とても面白い発想。
 実にユニークな保育園です。役所の完成検査は終わりましたが、私の仕事はまだまだこれからです。この保育園のランドスケープ整備、遊び心と心意気で、素晴らしい保育園のモデルケースとしていければと思っています。

 造園工事にあたり、たくさんの設計変更要請に快く対応して下さいました平山建設株式会社の担当者方々に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
 
 

雑木の庭のことなら千葉県の高田造園設計事務所まで

株式会社高田造園設計事務所様

お問い合わせはお気軽に

千葉市にお住いの方で
造園の設計・施工、雑木の庭のことならお気軽にご相談ください。

ページの先頭へ移動