過去のブログ 『雑木の庭』

日本の心 地域の神社というもの 平成22年8月1日

 真夏の花、百日紅が満開の時期を迎えています。写真は我が家の紅花の百日紅、今朝の様子です。我が家に植栽して3年目のこの夏、初めて咲きました。木々がこの土地に適応するのに、それだけの年月を要したということでしょう。
それにしても、今年は暑い夏です。

 暑さを少しでも和らげるため、今朝、我が家の南側縁側の屋根に、よしずをかぶせてみました。我が家にはエアコンがないので、自然の力をフルに活用しながら季節ごとの快適さを造り出してゆくしかありません。
 南側に雑木林を植栽すればかなり涼しくなることは分かり切っているのですが、その暇がないのが実際のところです。今、自分の庭を整備するのは、お待たせしているお客さま方に心苦しいものがあります。
 とりあえずの暑さしのぎに屋根にかぶせたよしずですが、これがなかなかの優れモノでした。見た目にも涼しく、風情もあります。
 今年の夏はこれで乗り切ることになるでしょう。
 不思議に思うこと、子供って暑さが平気なのでしょうか。大人たちはこんなに暑がっているのに、わが子たちから暑いという言葉を聞いたことはあまり記憶にありません。
 「暑いからよしずをかけているんだよ。」と、わが子に説明しても、「暑い」ということがいまいちピンと来ていないようでした。そんなものなのでしょうか。。。

 日曜日は現場作業はお休みですが、私は大抵お客様との打ち合わせの予定が入ります。普段は仕事で忙しいお施主様とじっくりお話しできるのはお互い週末くらいなので、仕方ありません。半分仕事、半分楽しみ、そんな気持ちで気楽に週末の打ち合わせに臨んでいます。
 今日は造園設計の打ち合わせのため、千葉県柏市のお客様を訪ねました。

 現場の近くの神社で、恒例の時間つぶしです。地主神社といいます。古文書によると平安時代後期からこの地に祀られていたようです。私たち日本民族というものは太古の昔から集落が形成されると共同の心の拠り所として、必ず神社を祀ってきました。
 そして、今も神社の杜は神が宿る鎮守の森として大切に残されてきました。ここでもシイノキ、シラカシ、クスノキなどが大木となってこの土地本来の自然の様相を守り伝えています。


 
 地域の神社ですが、拝殿と本殿を持つ格式高い神社の様子から、この土地が相当に古くから開かれていたことが感じられます。


 
鎮守の森におおわれたこの神社は実にきれいに掃除されています。誰がこうして地域の神社を守っているのでしょう。
 もちろん、この土地に住み、この土地に根ざして生きてこられた地元の人たちによって、こうして今も守られているのです。
 田舎に住んでいると、地元の神社は地元に生きる人たちが守り伝えるということは当たり前のことに感じ取れるのですが、これからの日本で、こうした地元の土地や自然に対する敬意という、何かとても大切な心を果たして守り続けることができるでしょうか。
 今も境内を毎日掃除する心が存在し、そして鎮守の森が今も守られ続けてきました。大切な心、世界に誇る日本の心、これを失うときは日本が日本で亡くなるとき、そんな気もします。

 私は何も神道論者でもありませんが、日本の心が好きな日本人です。自然とともに生きてきた美しい心は、かけがえのない。日本の財産だと感じます。
 

株式会社高田造園設計事務所様

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