千葉大学記念樹植栽の御礼 平成24年3月18日
造園の仕事は、木を植える仕事です。
命ある木には、人それぞれの思い入れがあります。
人の想いを乗せて木を植える、私は本当に幸せな仕事をさせてもらっていると思う瞬間があります。
昨日の千葉大学記念樹植栽、実現に向けて温かく応援下さったクラス会の皆様へ、下記の通り御礼の言葉を申し上げます。
千葉大学電気工学科 1966年卒業生クラス会の皆様
高田造園の高田です。この度は皆様の想いを木立にして、私たちの手で植栽させていただき、本当にありがとうございました。
齋藤久美子様からこの光栄なお話しをいただいてから、さて、私がここでどんな植栽をすべきか、非常に考えさせられました。そして、今の私たちの考える限り、全力でよいと思える植栽をさせていただきましたつもりではございますが、なにぶん若輩者故、力不足もございましたことと存じます。不備な点はどうかお許しいただき、その後の管理を通して、この木立が次世代の日本を担う学生たちにとっても有意義なものとなるよう、努めさせていただきます。
千葉大学の電気工学科1966年、卒業された皆さま方々のお力によって、その後の高度経済成長が実現し、そして今の私たちの世代の暮らしがあるのだと感じております。戦後の日本をここまで復興して豊かな国を造り上げて下さった皆様のことを胸に刻み、感謝し、そして、皆さまに恥じない日本として、次世代にバトンタッチできるよう、私たちも背筋を伸ばして生きてまいりたいと思います。
私事になりますが、私の母が、皆さまと同期で、千葉大学教育学部を卒業しております。母の母校の同期の方々、そのため皆さまのことをはじめから、とても親近感を感じておりました。
そして今回、記念樹に対して、皆様それぞれの想いもおありだったことと思いますが、私の提案を快く受け入れて下さり、そしてすべて自由に施工させていただいたことに、心の底から感謝しております。
思えば、医師の父も、未熟な私の生き方考え方を尊重し、造園家になりたいという私の夢を何も言わずにバックアップしてくれました。そんな父と、温かく見て下さった皆さまのことが重なって、本当に、ありがたい気持ちでいっぱいです。
3月17日、竣工です。あの、3.11からちょうど1年目の月です。バブル崩壊から20年、そして3.11、そろそろ日本も力強く、勇気を持って新しく、今後の進路に向けてまっすぐに歩きださねばならない時に来ています。
それは、敗戦日本をこれほどの国にまで再生して下さった皆様から受け継いだ、私たちの世代の仕事と受け止めております。
30年後、私たちの次の世代に対して、自信を持ってバトンタッチできる日本を築いていけるよう、力を尽くしていきたいと思います。
今後ともご指導やお力添えをいただくこともございますことと思いますが、その際はどうかよろしくお願い申し上げます。
本当にありがとうございました。