練馬区の庭 施工9ヶ月後の手入れ 平成22年12月8日
今年の3月に竣工した東京都練馬区Nさんの庭、今日は施工後初めての手入れにうかがいました。
土の状態が良いこの庭では、木々は植栽後1年足らずで良好な成長を見せてくれました。
成長に伴い、それぞれの木は周囲の他の木々との共存を模索し始めるのです。
スペースを取り合い、必要な光を分け合い、それぞれの空間に枝葉を伸ばしていきます。それが、木々がその地になじむということです。
家屋東側の通りに面したスペースの植栽の様子です。
私たちの庭つくりでは、2階窓を含めた家屋室内からの窓越しの景を木々によって緩和することを大切に考えます。
1階部分だけでなく、2階の窓からも枝葉越しに周囲を見せることによって、潤いある景を室内に届けます。
解放感や明るさを損なうような完全な目隠しをすることなく、樹木越しに周囲の景色に視界を繋げてゆくことで、この家屋を街の景色の一つとしてなじませていきます。
窓の近くに枝葉があると、室内に差し込む日差しが揺れて、落ち着きのあるゆったりした時間と空間を感じさせてくれるのです。
手入れが終わる頃、うす暗くなった庭に明かりがともります。明かりに照らされた庭の表情はまた違った楽しみを見せてくれます。
木々の存在が明暗をつくり、そして夜の庭に点在する明かりがコントラストを強調して、空間を華やかに演出します。
窓際の植栽越しに見た、室内の明かり。樹木と光がなんとも温かな雰囲気を感じさせてくれていました。
木々とともにある暮らしは、なんとも表情豊かな幸せな時間を住む人に与えてくれるようです。