新潟市 海岸保安林環境改善施業区 経過報告 平成29年5月10日
ここは、一年半前から環境改善実証作業にあたってきました新潟市北区、海岸保安林の松林です。
数日ほど前、その経過観察とメンテナンス作業のために訪ねました。
改善後、2度目の日本海岸の厳しい冬を乗り越えて、木々はなお生き生きと健全な様相を見せていました。
最初の現地調査のために訪れたのはもう2年近く前のこと、当時は、枯死木や倒木が目立ち、林床にはツルやバラ科イネ科の草ばかりがヤブ状態に絡み合う、風通しの悪い不快な林だったのですが、それが想像もできないほどに今は、精気のある心地よい林へとますます変化している様子がうかがえます。
改善実証作業区における既存の松の本数は約500本、昨年から環境改善の効果を測定するため、新潟市による比較調査が始まりました。
この調査は、単にマツのみの生長具合や枯死率の測定ではなく、松を主木とする自然環境としての森林の健康回復具合をいくつかの指標で、対象区と比較していきます。
この効果測定方法については、以前に私の方から新潟市に提案させていただいたのですが、保安林の海岸松林を、これまでのように松のみが枯れなければよいというモノカルチャー的な思考ではなく、松を中心的な主木とする多種共存の健全な森林環境育成を目標とする、そんな視点での指標調査が行われています。
調査は10m四方のプロットを、改善施業区2プロット、隣接する未施業区で2プロット設定し、草木含む植物種等の植生調査を含む、いくつかの項目で比較調査を行います。
そのほか、私たち高田造園においても独自に経過観察とメンテナンスを継続してきましたが、二度目の春を迎えてますます、土壌状態を含む場の改善が飛躍的に加速していることを今回感じております。
人による改善作業はその土地の環境を
土壌状態や下層植生を含む森林全体としての健康と豊かさの回復が伴ってはじめて、健康な松林が