湯河原 温泉宿の庭 もう少し。 平成25年8月1日
温泉宿、玄関ホールからみた庭の景。
樹木植栽工事がようやく終了に近づき、そしてこれから細部の仕上げにかかります。
主庭の骨格はもちろん、木々の合間を伝う流れの景。はるか山並みから清水が湧き出るように、借景を活かして最上流部が構成されました。
完成後の流れには蛍が放たれます。来週から下草を植えて苔を張り、仕上げていきます。
流れの水音を聴きながら木々の合間を回遊し、露天風呂へと向かいます。
例え温泉宿の庭と言えども、植栽したばかりのこの庭が、湯河原の自然風土に同化して木々本来の精気に包まれた空間へと昇華してゆくには、まだ最低2年程度の時間は必要です。
それが風景を育てるということ、かといって、完成直後の景をおろそかにすることのないよう、力を抜きすぎてもいけません。
その折り合いをどう見極めてゆくべきか、これからの自分の大きな課題です。