庭造り

千葉県南房総市の庭 ウッドチップと籾殻の園路 平成22年8月10日

 今日は再び南房総市の庭造りです。スローライフを楽しまれているお客様ですので、こっちまでつい日数をかけてこの庭造りを楽しんでしまいます。
 今日は初めて、ウッドチップともみ殻を混ぜた舗装を試してみました。

 上写真はネタを混ぜるためのミキサーの中です。左半分がもみ殻、右半分が針葉樹のウッドチップです。
 今回、もみ殻を舗装材料に配合しようと思ったのは、お施主様が粘土質の地盤改良や菜園の土壌改良にもみ殻を混ぜていたことからヒントを得ました。もみ殻を混ぜた土の柔らかな足触りを園路に生かせないかと思ったのです。

 もみ殻とウッドチップ、それに硬化剤として塩化マグネシウム、マサ土に赤土を混ぜたうえ、着色材料として、杉の表皮からつくった、いい匂いの茶色い粉を配合しています。
 新たな自然素材を初めて扱う際、五感すべてを研ぎ澄ませて、勘を働かせながら、水加減や配合を決めていきます。

 そしてこれを敷きこんでいきます。もみ殻がぱさぱさして浮いてしまうため、叩きしめながら敷き詰めていきまし
た。

 敷きつめ直後の園路の表情。今のところいい感じです。さて、これが硬化するのにかなりの時間がかかります。最終的にどのような表情になるか、楽しみです。
 規格化されマニュアル化された工法ではなく、一つ一つ経験と勘を頼りに造り上げてゆく楽しみ。失敗の可能性もありますがそれも経験です。失敗したら自腹で責任もってやり直せばよいのです。人生も仕事も、こうして楽しんだほうが得です。

 今日の施工範囲はここまでです。
 この先、手前の木橋から家側の園路は、お盆明けに配合を変えて試してみようと思っています。

 主庭正面にあった味気ない外水道を、こんな感じで造りなおしました。水道の柱にはどこかからもらってきた古電柱の切れ端を用い、そしてシンクは、マサ土をこねて変な形に造ってみたものです。重量感のあるログハウスにふさわしいと思って荒削りにこしらえました。周辺の植栽を整えれば、この庭の中にいい感じに溶け込みそうです。
 
 庭造りは、そこら辺にあるものすべてが材料になります。野生の勘を研ぎ澄ませる訓練になります。本当に面白い仕事です。

株式会社高田造園設計事務所様

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